種 小 説
□聖域への侵略
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深夜、ディアッカがボルテールのMSデッキの近くを通ると、どこからか何かを叩く音が聞こえてきた。
『こんな時間に何だ?』
音のする方へ近づいて行くと、イザークの機体に微かに光が見えた。
不審に思ったディアッカは、そっとコクピットを覗き込んだ。
「イザーク!?こんな時間まで何やってんだ?」
「あぁ、ディアッカか…今日の戦闘データを打ち込んでいたんだ。自軍の機体と戦ったデータが役に立つかは解らんが…念のためにな」
ディアッカは、イザークの真面目さに少し呆れながらもある考えが浮かび、イザークのいる狭いコクピットに滑り込んだ。
「ディアッカ!?」
「いいから続けろよ」
ディアッカはイザークの後ろに回り、耳に息を吹きかけうなじを撫でた。
「っ…ディアッカ!!ふざけるな!!」
「いいから。早くしないと朝になっちまうぜ」
「お前が邪魔をしてるん…んっ!!」
イザークが振り向きそう言い掛けたとき、ディアッカが唇を奪った。