しりあす?
□青色グラフ
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そして水谷は勢いよく扉を開け放つ。すると。
「わっっ!空っ、青っっ!!」
「うん…!すごく、綺麗、だ!」
息巻く二人。
「三橋もそう思うっ?」
水谷は少し興奮しながら三橋の顔を見る。そしてまた空へ視線を戻して言う。
「―――なんか三橋の心ってさ、取り出してお日様にかざしたら、キラキラして綺麗なんだろーな〜」
「えうっ?」
突然の言葉にどう返したらいいか分からない三橋。
「三橋の心がキレイだって事」
「そんなの、水谷くん、だって…」
「俺!?あははッ、それはどーかな〜。下心見えみえだし」
最後の方は声が小さくて三橋には聞こえなかった。
「ホラ、こっち。こっち来て一緒に座ろ!」
「う、うん」
隣。なんだかそれがくすぐったくて少し恥ずかしい。肩が触れそうで触れない距離で座りこむ二人。
「三橋は飲み物、何買ったの?」
「イチゴッ、オレ!!!!」
「わっ、俺とおんなじ〜!!なんだか嬉しいな〜!」
え、エヘッと三橋も一緒に笑う。今、三橋にとってとても心地よい時間が流れていく。
「俺、MP持ってきたんだ。一緒に聞かない?」
「えむ、ぴー?」
「ミュージックプレーヤーの事だよ」
水谷は優しい笑顔で答える。