しりあす?
□青色グラフ
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「…あっ」
「わっ!」
自動販売機の前でコインを投入しようとする、2本の手がぶつかった。
「ごめん…って、三橋かー!ワリィな!」
「みずったに、くんっっ」
言葉が喉にひっかかって、水谷の様にうまく"ごめん"が言えない三橋。あたふたしてしまう。
「あ、の、おれ、おれ…」
「ん?どーした?」
にこやかに三橋の言葉を待つ水谷。
「…さき、どう、ぞ」
それだけやっと言えた。
「ああ、うん、ありがと。…ははっ!」
赤くなったり青くなったり、目はキョドキョド。三橋をずっと眺めていた水谷はつい笑いをもらす。
三橋はなんで笑われたのか分からず内心ドキドキするが。水谷があんまり楽しそうに笑うのでついつられて笑ってしまう。
「ふ、ふひっ」
「っはは!!なにソレ〜!その笑い方!」
肩を震わす水谷。
「へん、ですか?」
ビクビクしながら聞く三橋。
「変じゃないよ!かわいーよっ」
かわいい?頭にハテナマークを出す三橋。
「あ、でも敬語はダメだよー!俺達同じ学年なんだから」
「ご、ごめんなさい…」
「謝んなくていいんだって!」