お題消化
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「皆さんって幼馴染みなんですよね?子供の頃ってどんな感じだったんですか?」
私の質問に、キヌはしなやかな指先を顎に掛けて、思い出すように口を開く。
「うーん、そうね…殆ど修業ばかりしてたけど、特にあの二人は負けず嫌いだから、よく競ってたわ」
「結構、似た者同士ですもんね」
何だかその情景が目に浮かぶようで、フフッと笑みを零す。
キヌも楽しげに頬を緩ませ、言葉を紡いだ。
「あ、あとよく三人で鬼ごっこをやってたわ。いつも私が鬼で、本気で逃げる二人を必死に追い掛けてたものよ」
「え、キヌさんが鬼だったんですか?」
「そう、女の子相手に酷いわよね」
クスクスと悪戯っぽく笑う彼女は、「鬼ごっこは、逃走技術と追跡技術を磨けるから良い修業になるのよ」と続けた。
縁台で談笑する私達を室内から眺めていた男二人は、こちらには聞こえない程の声音で言葉を交わす。
「………酷い、か」
「修業の一貫とはいえ、実戦用の鎖鎌片手に猛然と追って来た姿の方がよっぽど酷い気がするが…な」
幼い記憶に刻まれた恐怖に近い思い出が蘇り、ゴウとザジはお互いに深い溜息を零した。
子ども時代
(鴉、鷹<金糸雀)