金色のガッシュ!!

□二人の秘密
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「いいかガッシュ、これは俺たちだけの秘密だからな」

「ウヌッ分かったのだ」


それは必然的に闇へと葬り去られた小さな真実(ほんとう)だった











「恵さんっ」

「キャッ!!清麿くん!?大丈夫」

「俺は大丈夫。ガッシュ!」

「ウヌッ」

「……バオウ・ザケルガーッ!!」



清麿はガッシュと出会いたくさんの仲間とたくさんの経験を得た

闘う度に強い敵も増えていったがガッシュを始めとするパートナー同士、そして仲間同士のコンビネーションも上がっていき、互いに支え合いながらこの魔界の王を決める戦いをくぐりぬけてきた

それでも……清麿には一つだけ仲間に秘密にしていることがある

もしかしたら水野あたりが覚えているかも知れない
だが多分もう忘れられているだろう真実



「はぁ、はぁ......」

「大丈夫?清麿くん」

「大、丈夫……です。バオウで、力、使い切っただけだから」

心の力を使い切って倒れてしまった清麿に一番近くに居た恵が駆け寄った
そして今日の活躍者を讃えるようにティオ、サンビーム、ウマゴン、フォルゴレ、キャンチョメと回りを取り囲んだ

「よし、私がおぶってアポロのいるコテージまで運ぼう」


必死に力を入れてもまだ立ち上がることのできない清麿を案じて、今回は比較的怪我の少ないサンビームが進み出た

「や、本当、大丈夫です」

目の前で背を向けしゃがみこむサンビームに笑って断りながらまた立ち上がろうと膝をつく


「わっ...」


だが案の定バランスを崩した清麿は受け身を取れないまま地面に倒れ込んだ、が………


「清麿、大丈夫かの」

「ガッシュ……悪い」


一番敵の近くに居たため離れていたガッシュが丁度のタイミングで抱き留めた


「ウヌ...私はまた清麿にこんなに怪我をさせてしまっただ………」

「気にするな。ほっといても治るものばっかだ」

「ダメなのだ!ちゃんと戻ったら手当するのだぞっ」

「分かったから、悪いけどちょっと手貸してくれるか?」

「ヌ?」

ガッシュも傷だらけだが魔物というだけあってまだまだ元気そうだ
その肩に手をつき反動をつけると清麿は立ち上がった

「清麿〜本当に大丈夫かい」

「心配かけてすまない。もう大丈夫だ。ほら、アポロが待ってるからコテージへ戻ろう」

「待って清麿。そうよ私の回復魔法掛けてあげれば良かったのよ。ね、恵」

「そうだわっ。ガッシュくんも並んで。いっぺんにいくわよ!サイフォジオッ」



恵とティオに回復魔法を掛けて貰い出来た傷と心の力が回復した

「ありがとう恵さん、ティオ」

「いいのよ。さっ戻りましょう」

「ウヌッ」

ガッシュの元気の良い声に誰もが微笑みながら全員歩き始めた



「また服駄目にしちまったな」

「ウヌ……母上殿がまた溜め息をつくのだ」

「あれ聞くと怒鳴られた方がマシな気がするな」

「ははは、それなら私の衣装を清麿たちにあげようではないか!」

「いいなー、フォルゴレの服は格好良いんだぞ」

「丁重にお断りさせてもらうよ」


普段着なのか舞台衣装なのか分からない程ヒラヒラの付いた同じ衣装を何枚も持っているフォルゴレが、何処からか真新しい物を取りだし清麿に見せる、が...
清麿は引きつり笑いをしながら断った


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